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2023-12-23

被保険者の適用拡大等の方向性について


2023年12月21日、厚生労働省で「第190回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会」が開催され、同部会が公表した「雇用保険部会報告(素案)」では、雇用保険制度についての見直しについて以下のポイントが示されています。

  1. 適用拡大: 週の所定労働時間が20時間以上の雇用労働者に適用されている雇用保険制度を、週の所定労働時間が10時間以上20時間未満の労働者にも拡大する予定で、2028年度中に施行されるべきと提言しています。
  2. 自己都合離職者の給付制限期間短縮: 自己都合による離職者への基本手当の給付制限期間を、現在の3ヶ月から2ヶ月に短縮し、さらに令和7年度から1ヶ月に短縮する予定です。ただし、自己都合離職が正当な理由なしに3回以上行われた場合には3ヶ月の給付制限期間が維持されるべきと提言しています。
  3. 育児休業給付の給付率引上げ: 両親が一定期間以上の育児休業を取得した場合、産後パパ育休期間と同じ期間である28日間にわたり、休業前の賃金の80%相当額の給付を支給するべきと提言しています。
  4. 育児時短就業給付: 育児休業と同様、時短勤務を開始する前の2年間に一定の被保険者期間がある場合、2歳未満の子を養育する場合に給付を行う予定です。労働時間や労働日数に制限はなく、給付率は月ごとに支払われた賃金の10%で、賃金が一定額を超えた場合には給付率が逓減するべきと提言しています。

※これらの変更案はまだ確定したものではありません。

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