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【徳島を拠点に全国対応】企業の経営課題を共に解決すべく専門家(社会保険労務士/中小企業診断士)として活動しています。
2024-12-20

営業利益とは何か

はじめに

営業利益は、企業の経営状況や本業の収益性を把握するために欠かせない指標です。本記事では、営業利益の定義や計算方法、その重要性、活用事例、さらにはメリット・デメリットについて深掘りして解説します。これにより、経営層の皆さまが自社の経営判断に活用できる実践的な知識を得られることを目指します。


営業利益の基本知識

営業利益とは

営業利益(Operating Income)は、企業が本業で得た利益を示す指標です。以下の式で計算されます:
営業利益 = 売上総利益 – 販売費および一般管理費(販管費)

  • 売上総利益:売上高から売上原価を差し引いたもの。
  • 販管費:人件費、広告費、設備費用など、企業の運営に直接関連する費用。

営業利益には、受取利息や不動産売却益などの営業外収益は含まれません。したがって、営業利益は企業の「本業の儲け」を示す純粋な指標といえます。


営業利益の重要性

営業利益が経営指標として注目される理由

  1. 本業の収益力を把握できる
    営業利益は、企業が本業でどれだけ効率的に利益を生み出しているかを示します。これは、長期的な成長戦略や経営改善のために欠かせない指標です。
  2. 外部ステークホルダーへの信頼性向上
    投資家や金融機関は、営業利益を重要視します。これは、企業が営業活動を通じて収益を上げる能力を示すためです。
  3. 人事や報酬制度への応用
    営業利益は、賞与原資の算出や社員へのモチベーション向上施策にも活用されます。特に、社員が本業の成果に集中する意識を高める効果があります。

営業利益の計算方法と注意点

営業利益の計算例

以下は、架空の企業を例にした営業利益の計算です:

項目金額 (円)
売上高1,000,000
売上原価600,000
売上総利益400,000
販管費150,000
営業利益250,000

計算時の注意点

  • 販管費の内訳:販管費には、人件費や広告費などが含まれますが、これらの費用が適切に管理されていないと、営業利益の計算に誤差が生じます。
  • 業種特有の要素:製造業やサービス業など、業種によって費用構造が異なるため、営業利益を比較する際には注意が必要です。

営業利益の活用例

賞与原資の算出

営業利益を基にした賞与制度は、社員に本業での成果を意識させる効果があります。これにより、売上高や効率性の向上が期待できます。

メリット

  • 成果主義を強化できる。
  • 社員のモチベーションが向上する。

デメリット

  • 営業外費用を考慮しないため、過剰な賞与支給が財務基盤を圧迫する可能性がある。
  • キャッシュフローの影響を見落とすリスクがある。

経営改善への活用

営業利益の変動を分析することで、コスト削減や収益性向上のための具体的なアクションプランを策定できます。


営業利益と他の指標との違い

営業利益 vs 経常利益

  • 営業利益:本業の収益性を示す。
  • 経常利益:営業利益に営業外収益・費用を加味した指標。

営業利益 vs 純利益

  • 営業利益:企業の本業にフォーカス。
  • 純利益:最終的な利益。税金や特別損益も含む。

これらの指標を組み合わせて分析することで、企業の全体的な財務状況を深く理解できます。


まとめ

営業利益は、企業の本業の収益性を測る重要な指標です。経営層にとっては、戦略的な意思決定や業務改善、人材マネジメントの基盤として活用できます。本記事で学んだ知識をもとに、貴社の経営戦略に営業利益を積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか?

次のアクション

  • 自社の営業利益を再確認し、課題を洗い出す。
  • 営業利益を基にした報酬制度を設計する。
  • 業務改善やコスト削減のための戦略を立てる。

お問い合わせやコンサルティングのご相談は、ぜひお気軽にお寄せください!


この記事を参考に、自社の経営をさらに発展させるヒントを見つけていただければ幸いです。

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