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2024-01-16

介護休業給付金って何?仕組みと受給条件を解説

介護休業給付金は、家族の介護のために仕事を休む人々に対して、休業中の給与の67%に相当する金額を支給するものです。給付の主な条件は次のとおりです。

  • 雇用保険の被保険者であること。
  • 家族の常時介護のために2週間以上の休業が必要であること。
  • 職場復帰を前提として介護休業を取得すること。

これらの条件を満たす場合、最長93日まで3回に分けて支給されることがあります。

介護休業は、病気やけが、身体上または精神上の障害により、2週間以上にわたって日常生活の支援が必要な家族を介護するために取得する休みです。介護休業給付金は、以下のような場合に受給可能です。

  • 介護休業開始前の2年間に11日以上就業した月が12カ月以上あること。
  • 介護休業中に仕事をした日数が、月に10日以下であること。
  • 介護休業中の月々の賃金が、休業前の賃金の80%未満であること。

給付金の申請は、介護休業の終了後に行い、申請期限は介護休業終了日の翌日から2カ月後の月の末日までです。申請は勤務先を通じて行うのが原則であり、必要な書類は勤務先で準備するものと本人が用意するものがあります。

給付金の額は、「賃金(日額)×支給日数×67%」で計算され、支給される具体的な金額は、ハローワークに提出する書類に基づいて確定します。

例えば、給与が月額15万円の場合、支給金は月額10万円程度になりますが、給付金には上限があります。

注意点として、介護休業給付金は休業を終えてから申請するものであり、休業中の受給はできません。介護休業給付は、同じ介護対象者に対して原則として1回のみの利用が可能ですが、93日の休業日数を3回に分割して利用することができます。ただし、介護対象者が同じでも、複数の家族がそれぞれ介護休業給付を受給することは可能です。

また、給付条件として「2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態にある」とありますが、2週間以上の休業が必須ではなく、状況に応じて10日分の介護休業給付を受けることも可能です。

育児休業給付と介護休業給付は同時には受けられず、介護休業中に別の家族に対する介護休業や産前・産後休業、育児休業などの新しい休業が開始されると、新しい休業の開始日の前日までで当初の介護休業が終了となり、その日以降の介護休業給付金の支給対象外となります。

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